言いたいことは山ほどある
「何してるんです。」

そのとき凛としたその声が響き渡った。

その場は静まり返った。

驚いて扉を見ると、羽山さんはいつもと纏う空気が違っていた。

誰も何も動かなかった中、最初に口を開いたのは稲田さんだった。

「…少し山本さんとお話してただけです。」

「何の話ですか。」

羽山さんはすかさず問う

「えっ。大したことでは…。」

羽山さんは鋭い視線で稲田さんを見た。

ピリピリした空気で声を出そうにもできない。
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