言いたいことは山ほどある
「そうですか。」

「…では失礼します。」

稲田さんはこの場を立ち去ろうと扉に向かう。

「今、年齢とか経験とか関係ありますか。」

低い声で静かに問う羽山さんだが、怒っているのが伝わってくる。

羽山さんはどこから話を聞いていたのだろうか。

「山本さんはしっかりと仕事をしています。」

そして羽山さんは稲田さんに向き直った。

「今後このようなことがないように上にも報告しておきます。」

「そっ!それは、」

「やはり普通に話してた、ではないんですね。」

下を向く稲田さんに羽山さんは容赦ない。
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