言いたいことは山ほどある
「初めまして。羽山です。これからよろしくお願いします。」

「山本です。よろしくお願いします。」

どこか冷たそうな印象を感じたが、微笑みを向けられると不思議とそう感じなくなった。

「羽山は明デザインとお仕事したいって自ら、」

「ちょっと！臼井さん。」

羽山さんは慌てて臼井さんを後ろに追いやり前に出てきてにっこり言う。

「臼井がすみません。どうぞ、お掛け下さい。」

「ふふっ。」

そんな彼らのやりとりを見て思わず笑ってしまった。

「仲よろしいんですね。」

「いや〜、羽山とはあまり関わったことなか」

「臼井さん、打ち合わせ始めましょう。」

有無を言わさず、話を進めようとする羽山さん。

担当が変わる、その事実が私にとって過去のことを思い起こさせ気分が沈んでいたが、また笑ってしまった。
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