捨てられた聖女の復讐〜みんな大っ嫌い、だからすべて壊してあげる〜
そして魔術師はサルバリー王国にいることが判明した。
サルバリー王家に聞くものの、手紙の返信はあやふやで誤魔化されて終わってしまう。
そんなタイミングでロイスが焦った様子でサルバリー王国に帰ると言ってきた。

アシュリーに何かあったのかと問いかけると、侍女のクララからアシュリーが体調をひどく崩していると聞かされた。
それとアシュリーには黙っていて欲しいといわれたが、王家や家族からひどい扱いを受けて助けて欲しいと書かれていたそうだ。

(アシュリー嬢に何かあったら……!)

ギルバートは居ても立っても居られずにロイスに同行を願い出た。
しかしロイスは隣国の王太子であるギルバートを私情に巻き込むわけにはいかないと言った。
だがギルバートは胸騒ぎがした。
アシュリーの扱いや体調を聞いた限り、魔力不足ではないかと思ったのだ。
そのことをロイスに話して、護衛兼友人のバートとして同行させてもらうことにした。
両親にはロイスについて禁書を持った魔術師の情報を集めにいくと言って許可をもらう。

ロイスとともにエルネット公爵家に向かった。
バートと名乗り、髪色と瞳の色を魔法で変えてからアシュリーの前に立つことを決めた。
アシュリーを気遣ってのことだった。
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