捨てられた聖女の復讐〜みんな大っ嫌い、だからすべて壊してあげる〜
ギルバートは魔術師を捕獲するために動き出したが、サルバリー王家は魔術師の居場所は知らないという。
先にエルネット公爵邸に向かったロイスを追いかけるようにギルバートも魔術師の調査に向かうとサルバリー王国へと向かった。

ロイスに迎えにきてもらいエルネット公爵邸に向かう。
そこで見たのは信じられない光景だった。
アシュリーがエルネット公爵たちに殴られて倒れている。
玄関には花瓶が散らばってひどい有様だった。
ギルバートはアシュリーを抱え上げてエルネット公爵たちを睨みつけた。
ロイスは二人を止めるために口論となっている。
ギルバートも内心、静かに怒りの炎を燃やしていた。

(僕が彼女を守りたい……こんなこと許されていいはずがないだろう?)

そんな気持ちから口を開く。

「また君を……守れなかった。すまない」

アシュリーはそのまま意識を失ってしまう。
エルネット公爵たちは王家に抗議しに行くために出かけて行った。
沸々と憎しみが湧き上がる。
しかし今はアシュリーのことが優先だった。

ロイスとクララと共にアシュリーを部屋に運ぶ。
アシュリーは深刻な魔力不足だった。
ギルバートはアシュリーに魔力を分け与えていた。
ロイスとクララは医師を手配したり、怪我を手当したりする間、ギルバートはアシュリーの様子を見ていた。
< 103 / 240 >

この作品をシェア

pagetop