捨てられた聖女の復讐〜みんな大っ嫌い、だからすべて壊してあげる〜
確かにアシュリーは作られたような完璧な美しさで背筋がゾッとする。
端正過ぎて温かみを感じないアシュリーはオースティンが婚約者でなければ様々な令息に言い寄られていたことだろう。
「あの時、アシュリー様に申し訳ないことをしちゃったなって、ずっと気になっていたんです。でも今は隣国の王子様と結婚したんですよね?」
「……っ」
「幸せそうでよかった」
ユイナはそう言って安心したように笑った。
「オースティン様、どうかしましたか?」
「あぁ……そう、だな」
「……?」
「ユイナ、そろそろ行こうか。まだまだ案内したい場所があるんだ」
「はい!」
肖像画に夢中のユイナの背を押した。
そしてすぐにアシュリーの肖像画を外させた。
天使のように微笑むアシュリーの笑顔が頭から離れなかった。
アシュリーと婚約破棄をしてユイナと婚約してから二か月半の月日が経過しようとしていた。
朝起きると胸元に違和感を感じた。
それは幼い頃に苦しんだ病と似た症状だと思った。
(……気のせいか?)
端正過ぎて温かみを感じないアシュリーはオースティンが婚約者でなければ様々な令息に言い寄られていたことだろう。
「あの時、アシュリー様に申し訳ないことをしちゃったなって、ずっと気になっていたんです。でも今は隣国の王子様と結婚したんですよね?」
「……っ」
「幸せそうでよかった」
ユイナはそう言って安心したように笑った。
「オースティン様、どうかしましたか?」
「あぁ……そう、だな」
「……?」
「ユイナ、そろそろ行こうか。まだまだ案内したい場所があるんだ」
「はい!」
肖像画に夢中のユイナの背を押した。
そしてすぐにアシュリーの肖像画を外させた。
天使のように微笑むアシュリーの笑顔が頭から離れなかった。
アシュリーと婚約破棄をしてユイナと婚約してから二か月半の月日が経過しようとしていた。
朝起きると胸元に違和感を感じた。
それは幼い頃に苦しんだ病と似た症状だと思った。
(……気のせいか?)