捨てられた聖女の復讐〜みんな大っ嫌い、だからすべて壊してあげる〜
バートとの時間は心地よく思えた。
先ほどの出来事を忘れてしまうくらいに……。
アシュリーは温かい時間を過ごしていたが、二人は学園があるためペイスリーブ王国に帰っていった。
それが名残惜しいとすら思ってしまう。
ロイスは改めて学園に休学許可を取って戻るとアシュリーに言ってくれたのだ。
しかし両親はロイスとバートがいなくなった途端にアシュリーを無理矢理部屋から引き摺り出して、押し込むようにして馬車に乗せた。
魔獣からサルバリー王国を守らなければ、民を守れと叫ぶ声が耳に届く。
覚束ない足取りで馬車に乗り込み項垂れるアシュリーの横で、クララが涙を流しながら謝っている。
アシュリーはクララに「あなたのせいじゃないわ。巻き込んでごめんなさい」と謝罪をした。
クララは馬車の中でアシュリーをずっと抱きしめてくれていた。
城に到着して、クララは馬車で待たせることにした。
「お前のせいだ」とアシュリーを責め立てる声が響く。
石を投げられながら城の門をくぐった。
誰も味方がいない中で壁を伝いながら、いつも結界を張っている場所へと向かう。
しかしいくら力を込めたとしても、国を守るほどの結界を張ることができなかった。
恐らく体調不良が原因なのだろう。
いつもは三十分くらい祈れば張れるのに今回、結界は二時間かけたとしても国中に行き渡らせることはできなかった。
(わたくしがちゃんとしなければいけないのに……!)
先ほどの出来事を忘れてしまうくらいに……。
アシュリーは温かい時間を過ごしていたが、二人は学園があるためペイスリーブ王国に帰っていった。
それが名残惜しいとすら思ってしまう。
ロイスは改めて学園に休学許可を取って戻るとアシュリーに言ってくれたのだ。
しかし両親はロイスとバートがいなくなった途端にアシュリーを無理矢理部屋から引き摺り出して、押し込むようにして馬車に乗せた。
魔獣からサルバリー王国を守らなければ、民を守れと叫ぶ声が耳に届く。
覚束ない足取りで馬車に乗り込み項垂れるアシュリーの横で、クララが涙を流しながら謝っている。
アシュリーはクララに「あなたのせいじゃないわ。巻き込んでごめんなさい」と謝罪をした。
クララは馬車の中でアシュリーをずっと抱きしめてくれていた。
城に到着して、クララは馬車で待たせることにした。
「お前のせいだ」とアシュリーを責め立てる声が響く。
石を投げられながら城の門をくぐった。
誰も味方がいない中で壁を伝いながら、いつも結界を張っている場所へと向かう。
しかしいくら力を込めたとしても、国を守るほどの結界を張ることができなかった。
恐らく体調不良が原因なのだろう。
いつもは三十分くらい祈れば張れるのに今回、結界は二時間かけたとしても国中に行き渡らせることはできなかった。
(わたくしがちゃんとしなければいけないのに……!)