捨てられた聖女の復讐〜みんな大っ嫌い、だからすべて壊してあげる〜
「どうしたんだ、カルゴ。そんなに慌てて……」
「そ、それが!大変ですっ……ゴホッ、」
「大丈夫か?」
立ち上がり、息を切らしているカルゴの元へと向かい背を撫でる。
アシュリーに出会う前には、病に対してあらゆる治療法を試しながら、新しい薬の研究を行っていた。
カルゴのおかげで何とか命を繋げたと言っても過言ではない。
アシュリーから治療を受けるようになり、症状が消えて体調が安定したため薬も必要なくなり、カルゴと顔を合わせる機会も少なくなった。
しかしアシュリーが消えてユイナが婚約者となり発作を起こすようになってからは、彼を王宮に呼び戻して再び診察を頼むことも増えていたのだ。
カルゴはオースティンに意見が出来る数少ない人物である。
かなり歳を重ねているにもかかわらずに、何かを知らせるためにここまで走って来たようだ。
「申し訳、ありません。オースティンッ……殿下」
「落ち着いたか?」
「はいっ、お陰様で。オースティン殿下に急ぎお伝えすることがあるのです!」
「どうした?」
オースティンは胸騒ぎを感じていた。
カルゴがこんなに慌てた姿を見るのは初めてだったからだ。
それに執事や侍従が知らせに来ない理由が気になっていた。
「そ、それが!大変ですっ……ゴホッ、」
「大丈夫か?」
立ち上がり、息を切らしているカルゴの元へと向かい背を撫でる。
アシュリーに出会う前には、病に対してあらゆる治療法を試しながら、新しい薬の研究を行っていた。
カルゴのおかげで何とか命を繋げたと言っても過言ではない。
アシュリーから治療を受けるようになり、症状が消えて体調が安定したため薬も必要なくなり、カルゴと顔を合わせる機会も少なくなった。
しかしアシュリーが消えてユイナが婚約者となり発作を起こすようになってからは、彼を王宮に呼び戻して再び診察を頼むことも増えていたのだ。
カルゴはオースティンに意見が出来る数少ない人物である。
かなり歳を重ねているにもかかわらずに、何かを知らせるためにここまで走って来たようだ。
「申し訳、ありません。オースティンッ……殿下」
「落ち着いたか?」
「はいっ、お陰様で。オースティン殿下に急ぎお伝えすることがあるのです!」
「どうした?」
オースティンは胸騒ぎを感じていた。
カルゴがこんなに慌てた姿を見るのは初めてだったからだ。
それに執事や侍従が知らせに来ない理由が気になっていた。