捨てられた聖女の復讐〜みんな大っ嫌い、だからすべて壊してあげる〜
「生意気な小娘がッ!このような態度っ、許されないぞ……聖女の力さえなければ今すぐに処罰してやったものを。黙っていればつけ上がりおって」
「やはり、アシュリーの方が……」
「───黙れッ!」
広間に父の怒鳴り声が響き渡る。
王妃は申し訳なさそうに瞼を伏せた。
「アシュリーのことは忘れろっ!二度とその名を口に出すなっ」
「だけどサルバリー王国の未来やオースティンの命に代えられないわ……!」
「わかっているッ!」
「なら……」
オースティンのためならばと王妃も珍しく意見を返す。
このままでは結界を張ることもできずに、王家は責任を問われることになる。
アシュリーが治療していた貴族たちが、ユイナの力を求めて王家に押し寄せている中で、ユイナが治療をやめてしまえば不平不満は自然と王家に向けられることだろう。
本音を言ってしまえば、今すぐにアシュリーの力を借りたかった。
アシュリーをオースティンの婚約者にすれば、また安定した日々に戻ることができたのに……。
ユイナの態度に振り回されている今だからこそ、そう思えた。
「やはり、アシュリーの方が……」
「───黙れッ!」
広間に父の怒鳴り声が響き渡る。
王妃は申し訳なさそうに瞼を伏せた。
「アシュリーのことは忘れろっ!二度とその名を口に出すなっ」
「だけどサルバリー王国の未来やオースティンの命に代えられないわ……!」
「わかっているッ!」
「なら……」
オースティンのためならばと王妃も珍しく意見を返す。
このままでは結界を張ることもできずに、王家は責任を問われることになる。
アシュリーが治療していた貴族たちが、ユイナの力を求めて王家に押し寄せている中で、ユイナが治療をやめてしまえば不平不満は自然と王家に向けられることだろう。
本音を言ってしまえば、今すぐにアシュリーの力を借りたかった。
アシュリーをオースティンの婚約者にすれば、また安定した日々に戻ることができたのに……。
ユイナの態度に振り回されている今だからこそ、そう思えた。