捨てられた聖女の復讐〜みんな大っ嫌い、だからすべて壊してあげる〜
オースティンは咳き込みながらも安堵していた。
浮かない顔のカルゴに手伝ってもらいながらも、ゆっくりと体を起こすと無表情のユイナが近づいてくる。
(これでやっと楽になれる……!)
「……ユ、イナ!今すぐっ、治療を頼む!」
「……っ」
ユイナは僅かに目を見開くと何も言わずに黙っていた。
胸元を押さえながらも震える手を伸ばす。
部屋に淡い光が満ちていく。
ついにユイナの治療を受けても息苦しさも体の重さも以前のように消えることはなかった。
(やはりユイナの力では……)
そう思ったとしても本人の前では言えるはずもなく、ただ笑みを浮かべるしかなかった。
「ユイナ、ありがとう……楽に、なった。やはり俺には君の力が必要なんだ…!」
「……」
「ユイナ?」
ユイナは相槌も打つことなく静かにオースティン睨みつけていた。
こうして頼み込んでいるもののユイナは頑なに力を使おうとはしない。
しかしユイナの機嫌をこれ以上損ねるわけにはいかなかった。
浮かない顔のカルゴに手伝ってもらいながらも、ゆっくりと体を起こすと無表情のユイナが近づいてくる。
(これでやっと楽になれる……!)
「……ユ、イナ!今すぐっ、治療を頼む!」
「……っ」
ユイナは僅かに目を見開くと何も言わずに黙っていた。
胸元を押さえながらも震える手を伸ばす。
部屋に淡い光が満ちていく。
ついにユイナの治療を受けても息苦しさも体の重さも以前のように消えることはなかった。
(やはりユイナの力では……)
そう思ったとしても本人の前では言えるはずもなく、ただ笑みを浮かべるしかなかった。
「ユイナ、ありがとう……楽に、なった。やはり俺には君の力が必要なんだ…!」
「……」
「ユイナ?」
ユイナは相槌も打つことなく静かにオースティン睨みつけていた。
こうして頼み込んでいるもののユイナは頑なに力を使おうとはしない。
しかしユイナの機嫌をこれ以上損ねるわけにはいかなかった。