捨てられた聖女の復讐〜みんな大っ嫌い、だからすべて壊してあげる〜
以前ペイスリーブ王国に来た時とは比べものにならないくらい体力は落ちていた。
季節が寒くなってきたこともあり、熱も上がりひどい状態だった。
オースティンはソファに倒れ込む。
カルゴが焦って首を横に振っているのがぼやけた視界に見えた。
「アシュリーッ、一刻を争うのだ!頼むから力を貸してくれっ」
父の悲痛な叫び声が部屋に響き渡る。
「どういたしましょうか。ギルバート殿下」
「アシュリーの好きにしていいよ」
「では、サルバリー国王陛下に窺います。オースティン殿下を治療して、わたくしやペイスリーブ王国に何かメリットがあるのでしょうか?」
「は…………?」
「わたくしはもうサルバリー王国の人間ではありません。お忘れですか?」
「わ、忘れてなどいないがっ」
「どうしてもと言うのならわたくしが納得できるメリットを提示していただいて出直してくださいませ」
「……っ」
「まさか無償で治療を受けようと思っていたのですか?」
「そ、れは……!」
「まぁ……!なんて厚かましいのかしら」
季節が寒くなってきたこともあり、熱も上がりひどい状態だった。
オースティンはソファに倒れ込む。
カルゴが焦って首を横に振っているのがぼやけた視界に見えた。
「アシュリーッ、一刻を争うのだ!頼むから力を貸してくれっ」
父の悲痛な叫び声が部屋に響き渡る。
「どういたしましょうか。ギルバート殿下」
「アシュリーの好きにしていいよ」
「では、サルバリー国王陛下に窺います。オースティン殿下を治療して、わたくしやペイスリーブ王国に何かメリットがあるのでしょうか?」
「は…………?」
「わたくしはもうサルバリー王国の人間ではありません。お忘れですか?」
「わ、忘れてなどいないがっ」
「どうしてもと言うのならわたくしが納得できるメリットを提示していただいて出直してくださいませ」
「……っ」
「まさか無償で治療を受けようと思っていたのですか?」
「そ、れは……!」
「まぁ……!なんて厚かましいのかしら」