捨てられた聖女の復讐〜みんな大っ嫌い、だからすべて壊してあげる〜
「しかし君はサルバリー王国の王太子、オースティンの婚約者だった。いつも僕が君を守れたらと、どれだけ思ったことだろう」
「…………」
「ロイスから君の話をいつも聞いていた。今回の件を聞いて、僕は動くなら今だと思った。しかし実際に目にしたアシュリーが置かれている状況は僕の想像以上に劣悪だった……こんなに後悔したことはない」
ギルバートはロイスからアシュリーの話を聞いていたらしい。
しかしアシュリーを救おうとしてくれる理由がわならない。
「もう少し早く動いていればこんなことにはならなかったかもしれない」
「…………」
アシュリーは生気のないガラス玉のような瞳でギルバートを見ていた。
何故ギルバートが謝るのか……今はその理由すら考えることができない。
特別な力を持っていても幸せにはなれないと思った。
それにオースティンたちが気づけば、アシュリーの力はまた必要とされるのだろうか。
(そしたらまた元に戻れるの……?)
アシュリーの瞳は絶望に揺らめいていた。
「すまない、アシュリー」
ギルバートの言葉にぐっと手を握り込んだ。
(ギルバート様が謝ることなんてない……すべてわたくしのせいだわ)
「…………」
「ロイスから君の話をいつも聞いていた。今回の件を聞いて、僕は動くなら今だと思った。しかし実際に目にしたアシュリーが置かれている状況は僕の想像以上に劣悪だった……こんなに後悔したことはない」
ギルバートはロイスからアシュリーの話を聞いていたらしい。
しかしアシュリーを救おうとしてくれる理由がわならない。
「もう少し早く動いていればこんなことにはならなかったかもしれない」
「…………」
アシュリーは生気のないガラス玉のような瞳でギルバートを見ていた。
何故ギルバートが謝るのか……今はその理由すら考えることができない。
特別な力を持っていても幸せにはなれないと思った。
それにオースティンたちが気づけば、アシュリーの力はまた必要とされるのだろうか。
(そしたらまた元に戻れるの……?)
アシュリーの瞳は絶望に揺らめいていた。
「すまない、アシュリー」
ギルバートの言葉にぐっと手を握り込んだ。
(ギルバート様が謝ることなんてない……すべてわたくしのせいだわ)