捨てられた聖女の復讐〜みんな大っ嫌い、だからすべて壊してあげる〜
食事を終えた後、アシュリーはふと窓の外を見た。
そして心が赴くまま裸足で庭へと飛び出した。
今までは治療の時間だと、すぐに屋敷に連れ戻されていたが、もう王太子の婚約者でもなければ、両親にとっては役立たずで無能な娘になってしまった。
(わたくしは、もう部屋に閉じこもる必要なんてないの)
目が覚めてからロイスとクララ以外、誰一人声を掛けるものなどいなかった。
アシュリーは芝生の上に大の字で寝転がった。
部屋の外からずっと見続けた芝生に、こうして寝転がりたいとずっと思っていた。
(温かい……太陽の匂いがする)
どこまでも広がる空と流れる雲を見上げていた。
それに飽きればクララと共に庭を見て回る。
アシュリーは紅茶を飲んでお菓子を好きなだけ頬張って、足が疲れるまで歩き回った。
今まではずっと部屋の中でこうしたいと夢見ていた。
けれど今は上を見上げれば空があり、下には温かい大地がある。
ゴロゴロと転がりながら胸いっぱいに空気を吸い込む。
髪もボサボサになったって、服が汚れてしまっても気にしない。
もう今までのように両親の言うことを聞く必要などないのだから。
「あはは……っ」
なんだかおかしくて吹き出すように笑っていた。
自分の足ですぐ踏み出せる場所に行くことを我慢して、意味のない気遣いを一生懸命していた自分が馬鹿らしくて堪らない。
(今までのわたくしって、なんて愚かだったのかしら)
そして心が赴くまま裸足で庭へと飛び出した。
今までは治療の時間だと、すぐに屋敷に連れ戻されていたが、もう王太子の婚約者でもなければ、両親にとっては役立たずで無能な娘になってしまった。
(わたくしは、もう部屋に閉じこもる必要なんてないの)
目が覚めてからロイスとクララ以外、誰一人声を掛けるものなどいなかった。
アシュリーは芝生の上に大の字で寝転がった。
部屋の外からずっと見続けた芝生に、こうして寝転がりたいとずっと思っていた。
(温かい……太陽の匂いがする)
どこまでも広がる空と流れる雲を見上げていた。
それに飽きればクララと共に庭を見て回る。
アシュリーは紅茶を飲んでお菓子を好きなだけ頬張って、足が疲れるまで歩き回った。
今まではずっと部屋の中でこうしたいと夢見ていた。
けれど今は上を見上げれば空があり、下には温かい大地がある。
ゴロゴロと転がりながら胸いっぱいに空気を吸い込む。
髪もボサボサになったって、服が汚れてしまっても気にしない。
もう今までのように両親の言うことを聞く必要などないのだから。
「あはは……っ」
なんだかおかしくて吹き出すように笑っていた。
自分の足ですぐ踏み出せる場所に行くことを我慢して、意味のない気遣いを一生懸命していた自分が馬鹿らしくて堪らない。
(今までのわたくしって、なんて愚かだったのかしら)