捨てられた聖女の復讐〜みんな大っ嫌い、だからすべて壊してあげる〜
暫くアシュリーは屋敷で好きなことをしながら穏やかなひびを過ごしていた。
自分がやりたかったことのあまりの小ささに吹き出す毎日を送っていた。
そんな生活を一週間ほど続けていただろうか。
アシュリーは両親が話しかけてこようとするのを徹底的に避けていた。
クララには絶対に部屋に入れないでと念を押した。
ロイスにも協力してもらい徹底していた。

二人はアシュリーが初めて取る反抗的な態度に戸惑っているようだ。
両親が部屋に無理矢理入ろうとした時は、叫び声を上げて裸足で飛び出したこともあった。
そんな様子を見て父と母は呆然としていた。
二人が屋敷にいる日は、屋敷の中をひたすらに逃げ回る。
顔を合わせないように隠れて動くのも、スリルがあって面白かった。

アシュリーの力を確かめるためか、力を求めてかは知らないが貴族や国民たちが勝手に動いて、エルネット公爵邸に訪れていた。
アシュリーは窓からその様子を見ていたからだ。
アシュリーが体調が悪いと言って言い訳していたらしいが、治療の催促をされてアシュリーの力が必要になったのだろう。
治療をしなければ金は得られない。
それは国王たちに聞いてアシュリーは知ってしまったのだ。
< 62 / 240 >

この作品をシェア

pagetop