七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
主人の行動に合わせるため、食事の時間も満足に取れないことが多い。

この任務が終われば・・リセにはささやかな希望がある。

特別勤務手当と退職金で、田舎に小さな家を借りて、ハーブや薬草を育てるつもりだ。

リセの祖母は魔女だった。
薬草の知識が豊富で、薬の調合を生業(なりわい)としていた。

母親はリセを産むと、すぐに病気で死んだ。

父親が誰かわからない。

一夜の恋・・ふらりと立ち寄った旅人だったかもしれない。

リセは祖母に育てられ、祖母が亡くっなってから、ずっと・・独りぼっちだ。

祖母は厳しく、きつい物言いの人だったので、リセは口数が少なく、感情を出さないように育った。

泣いても叱られる、笑っても<バカにしているのか>と怒られる。

だから、どこでも無口で、目立たないように生きてきた。

ひっそりと、陰にまぎれるようにするスキルは、護衛に向いているのかもしれない。

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