七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
補佐官は履歴書をパラパラとめくって、言葉をため息とともに出した。

「ダリウス様の護衛はもって1週間だ。問題の多い方だからな。
すぐに首になさるし、護衛官も、あの方の身辺警護には手を焼くし・・・」

ふと、気がついたように、補佐官は追加書類の一番上にあった履歴書を手に取った。
透明に近い灰色の目に、一瞬光が走った。

「リセ・・か」

子鬼娘は、別の候補者の履歴書を補佐官に見えやすいように、並べかえながら言った。

「御存じの方ですか?」

「ああ、学校・・教師時代の教え子だよ。
彼女は真面目で優秀でね。本来なら幹部候補生だ。
すべての教科でAを取る実力があったし、首席卒業できたはずだが・・・」

「魔女のお方ですね。
確か今、冥府で事務職のお仕事をされています。
ただ、近いうちに退職すると聞きました」

補佐官は、人差し指でコツッと持っていた書類をはじいた。
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