七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
大通りの人混みのなかでリセは、ついて行くのに必死になっていた。
おまけに今日は・・
はき慣れない高めのヒールだし!!
見失ったら困る!!!

「ダリウス様・・!!」
リセがいつもより大きな声で・・叫んだ。
「手をつないでください!!」

ダリウスは振り返り・・・
まったく驚いたように、リセの顔を見た。

リセにもサングラス越しにダリウスが、
面食らった表情をしているのがわかった。

何という事を言ってしまったのか・・
リセも・・自分の大胆発言にどう対処したらよいか・・
判断ができなくなっていた。

しばらく沈黙があったが、
ダリウスは人混みから抜けて、植え込みのそばに移動した。

「お前のその恰好では・・」

ダリウスがそう言い、ジャケットを脱いだ。

サングラスを外し、パーカーを脱いで、すぐ脇の木の枝にひっかけた。
それから、ジャケットをまた着て、もう一度サングラスをかけなおすと、

「これを着ろ」
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