七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
湖の中央まで来ると、ダリウスはオールを動かす手を止めた。

湖の中央は・・静かだった。

「リセ・・俺の事をどのくらい知っているのだ?」

ダリウスが問いかけた。
サングラスで、視線の動きがわからない。

リセは、ダリウスを見つめた。

「引き継ぎ書には、いろいろ書かれていましたが・・そうでない所もわかりました」

「そうでないとは・・?」

ダリウスのサングラスは、彼の表情を読めなくさせている。
リセはダリウスの口元に注目した。

「ダリウス様は読書家で、とても勉強をなさっています。」

「その根拠は?」
ダリウスは口角を上げた。

「ベッドの下に、本が山ほど積んでありました
バーナムの魔術書は高等魔術の本ですし、哲学や幾何学も多いように見えました」

「なるほど、それでいつ、そのことを知った?」


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