七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
ポケットから、ビー玉ほどの大きさの玉が転げ落ちた。

「なんだ?これは?」

「ダリウス様!!触れてはいけません!!」

リセはあわててしゃがみこみ、焦げ茶色の玉を拾い上げた。

「ふーーん、お前はおもしろそうな物を持っているのだな。
俺に見せてみろ」

「これは危険物なので・・ダメです」

リセは慌てて握りしめたこぶしを、背中にまわした。

「魔女の武器なのか?」

ダリウスは、獲物を見つけた捕食者の顔をした。

ああ・・スイッチが入ってしまった・・リセは唇をかんだ。

「はい、これはスカンク玉と言って、破裂すると刺激臭を出すものです」

ダリウスの好奇心に、火をつけてしまった。

リセは仕方なく説明した。

「攻撃相手や、地面に投げつければ、追手や犬の探索を阻止することができます」

リセはポケットから、小さなスリングショットを取り出した。

「これを使えば、中距離くらいなら何とかなります」
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