七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
魔女はどうしようもなく、ダリウスにしがみついた。

ダリウスは、爆笑していたが・・

何回、悲鳴を上げたか、何回抱きついたか・・・

ほとんどリセはパニックに近い状態になっていた。

ようやく、出口の明かりが見えた時は・・
ダリウスにしがみついて、離れられない状態になっていた。

「おまえ・・大丈夫か・・?」

そのボロボロの状態に、ダリウスは近くのベンチにリセを座らせた。

「ううう・・ヒック…グス・・
すみませんでした」

リセは半泣き状態で、なんとかうなずいたが、悲鳴を上げすぎて、声がかすれている。

「ホント、怖がりなんだな・・」

ダリウスは、ハンカチで目をぬぐっているリセの頭を覗き込んだ。

リセはうつむいて
「小さい頃・・叱られると・・
地下室に閉じ込められて・・」

祖母の家で暮らしていた時のことを、つい口に出してしまった。

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