七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
地紋模様のある濃い紫の包装紙に、銀と金のリボンが
ダンスをするように絡み合っている。

リボンを丁寧にほどき、包み紙を破かないように慎重にあけると、
そこには濃淡のある、2色の艶めくチョコレートが行儀よく整列していた。

「あ・・きれい・・」

箱の裏に、小さなカードがはさみこまれているのに気が付いた。

「なんだろう・・」

流れるような筆記体、美しい飾り文字でこう記されていた。

<スカンク玉を預かっている・・Dより>

あ・・っ

冷水をぶっかけられた・・という表現が一番適切であろう。

リセは崩れるように座り込んだ。

すぐにポケットに入っていた小袋を引っ張り出して、中を確認した。

確かにスカンク玉が1個足りない・・

スカンク玉は武器扱いなので、
使用や所持は、厳密に定められている。
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