七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
リセ個人の所有物ではなくて、
あくまで貸与(たいよ)であり、
仕事が終了したら、武器保管担当者に返却をしなくてはならない代物なのだ。

さっきの甘酸っぱい、フワフワしていた気持ちが、一気に重い鉛に変化した

あの・・ダリウスがおとなしく返してくれるだろうか・・

「ああ・・どうしよう・・」

リセは駐車場のアスファルトの上で、頭を抱え込んだ。

スカンク玉の紛失は、始末書だけではすまない。

契約違反で、報酬が支払われない場合もあるのだ。

「何としても取り返さなくては・・!」

数秒後、魔女はくいっとあごを上げると、唇をかんだ。

ダリウスのパーカーを脱いで、手早くたたむと、すぐにクリーニング店に向かった。
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