七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
ダリウスは居間のソファーにゆったりと座り、足を組んだ。

「あのチョコレートは、スカンク玉に似ているだろう?」

ダリウスはおかしそうに笑ったが、リセは胃が痛くなる思いをしていた。

「あれは武器で、私には管理責任があります!!
それに魔女以外の人間が、扱える代物ではありませんし・・!」

リセは胃の痛みをこらえるように、大きく息を吸った。

「お返しください!さもないと・・」

「さもないと・・どうなるのかな?」

ダリウスの挑発は続く。

「そのっ、武器管理官の調査があり、事情聴取でダリウス様の出国も遅れます。
色々とわずらわしいこともありましょうし」

ダリウスは上着のポケットから、小さなスカンク玉を取り出し、目の前に掲げた。

「チョコレートと言ったら、食べてしまいそうだな」

「食べたら・・吐き続けて・・
死ぬほど苦しむでしょう」

たぶん・・そうなるだろう・・
リセも食べた事はない・・

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