七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
はぁ・・男に迫られたくらいで、なにを焦って、みっともない。

ダリウスは内線電話をかけて、早口でオーダーを出した。

「急いでコーヒーを。
あと、紅茶だが、シナモン入りの・・そうだ。
ミルクティー、チャイがいい」

「ずずずみません。ご迷惑を・・」

リセが鼻をすすりながら言うと、

ダリウスは腕を組んで、考え深げに、

「お前は、男との経験がない。
俺は、魔女との経験がない。
お互い初めてだって事だ」

ダリウスはうなずき、それから目を細めて、口角を上げた。

「だから、おもしろい」

コンコン

ドアがノックされたので、ダリウスは立ち上がり、
銀のトレーに、お茶セットが乗っているワゴンを中に引き入れた

「砂糖は・・?」

「3つお願いします・・」

ダリウスは、繊細な装飾の砂糖つかみで、小さな角砂糖が3つ、
ポトンと紅茶の中に落とした。

「ほら、飲め」

ダリウスに促されて、
リセは、金線の入った薄手のカップに手を添えた。
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