七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
シナモンとしょうが、カルダモン、紅茶とミルクの香り・・

リセの好きなものが詰まっている。

ダリウスもリセの隣に座り、コーヒーカップを手に取った。

香りでわかるブラック、それも深入りストロング。

「落ち着いたか?」

ダリウスは体を傾けて、リセをのぞき込んだ。

その視線は・・
心配げで、気づかいがのぞいていた。

いたずらっ子がやりすぎた、反省をしていますという感じにも見える。

この人と初めてのキスをしても・・よかったかも・・

リセはその思いを、熱いチャイとともに飲み込んだ。

コンコン

控えめなノックの後、執事が入って来た。

「お話の途中、失礼したします。
ダリウス様。確認を取りました。それと・・」

執事はリセのほうをチラッと見て

「今日のお出かけはどうなさいますか?」

リセは、紅茶のカップをテーブルに置くと、背筋をピンと伸ばして仕事モードに戻った。
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