七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
「1週間なら・・ギリギリなんとか・・・です。
予定が狂う事もありますが・・」
含みを持たせて、小さな声で答えた。
「君の<魔女ホルモンの問題>もあるからな。
この仕事を引き受けてくれれば、特別勤務手当を割り増しにするが。
それに君の、ここでの最後の仕事になるし」
補佐官は微笑みながら、大きくうなずいた。
リセはうつむき加減になり、ふっと息を吐いた。
手持ちの金は厳しい。
仕事を辞めて、これからの生活を考えると、少しでも増額してくれるのはありがたい。
「実は警護対象であるそのお方も、1週間後に出国する予定なのだ」
補佐官は最後の一押しをした。
先生を困らせることはしたくないな・・
リセは、同意のうなずきをした。
「わかりました。護衛対象のお方の資料を、見せていただけますか?」
補佐官は秘書を呼んだ。
「むこうで、エグモント様の資料を渡してやってくれ」
「それでは、こちらにどうぞ」
子鬼娘はドアから首だけ出して、リセが立ち上がるのを待っている。
補佐官は<話は終了だ>というように、書類のはさんである紙ばさみを閉じた。
「ありがとうございました」
リセは丁寧に頭をさげ、秘書の後についていった。
グギィイイイーー
重い扉がきしんで閉まると同時に、補佐官はため息をついた。
<彼女に捨て駒になってもらうのは心苦しいが・・・時間稼ぎだ。仕方がない>
予定が狂う事もありますが・・」
含みを持たせて、小さな声で答えた。
「君の<魔女ホルモンの問題>もあるからな。
この仕事を引き受けてくれれば、特別勤務手当を割り増しにするが。
それに君の、ここでの最後の仕事になるし」
補佐官は微笑みながら、大きくうなずいた。
リセはうつむき加減になり、ふっと息を吐いた。
手持ちの金は厳しい。
仕事を辞めて、これからの生活を考えると、少しでも増額してくれるのはありがたい。
「実は警護対象であるそのお方も、1週間後に出国する予定なのだ」
補佐官は最後の一押しをした。
先生を困らせることはしたくないな・・
リセは、同意のうなずきをした。
「わかりました。護衛対象のお方の資料を、見せていただけますか?」
補佐官は秘書を呼んだ。
「むこうで、エグモント様の資料を渡してやってくれ」
「それでは、こちらにどうぞ」
子鬼娘はドアから首だけ出して、リセが立ち上がるのを待っている。
補佐官は<話は終了だ>というように、書類のはさんである紙ばさみを閉じた。
「ありがとうございました」
リセは丁寧に頭をさげ、秘書の後についていった。
グギィイイイーー
重い扉がきしんで閉まると同時に、補佐官はため息をついた。
<彼女に捨て駒になってもらうのは心苦しいが・・・時間稼ぎだ。仕方がない>