七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
魔女、アラステア山荘に行く
アラステアの山荘は、国境近く、山の中腹にある。
引き継ぎ書に、確か記述があった。
祖母と生母の墓が、山荘の敷地内にある。
リセは納得した。
墓参りなのだ。
ダリウスはここに来た後に、
別の国に移動することが多い。
護衛は敷地内には入らない。門の前で待つのが慣例だ。
ダリウスにとって、アラステアは誰も入れない聖域なのだ。
大きな森をいくつか抜けて、
アラステア山荘の大きなアイアンワークの門が見えた。
門の前でリセは車を降り、後部座席のドアを開けた。
ダリウスは降りて・・
ここから一人でいくのだろう・・とリセが思ったが
ダリウスは車を降りてから、門扉に手をかけた。
「今日は車を玄関までつける」
リセは慌てて、一緒に門を開け、すぐに車に乗り込んだ。