七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
鳥の警戒する声が聞こえ、
何かにおびえたのか、
一斉に木々からたくさんの鳥が、羽音を響かせ飛び立った。

リセは空を見上げた。

空は雲一つなく青い・・突き抜けるように青い・・

リセの心臓がトクンと音をたてた。

美しい娘は、非業の死を遂げた。

ダリウスの母は、毒殺されたのだ・・・!!

鳥たちが警戒している!!!
侵入者がいる・・?!

リセは不安にかられた。

その不安がどんどん大きくなる・・
リセは胸を押さえた。

何か、異常なことが起きる予感だ。

ダリウスを・・一人にしてはいけない!!

リセは、すぐに玄関の大きな扉を開けた。

「ダリウス様・・!!」

その声が、大きな玄関ホールに反響したが、すぐに静まり返った。

「ダリウス様?!」

ここにはいない・・そうだ・・

お墓だ・・どこにあるのだろう・・?

リセは玄関から出て、館の裏手に向かって走った。

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