七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ
「仕事やめて、いく場所がないのだろう。だから・・」

リセは、手の平に置かれた鍵を見つめた。

「山荘で何を・・・
仕事は・・私はもう無理なので・・」

ダリウスも鍵を見つめている・・
でもサングラスでわからないが・・たぶんそうだろう。

二人は黙って向き合っていた。

ようやくダリウスが口を開いた。

「別に・・ただ・・いてくれればいい。
アラステアは・・
俺にとって一番大切な場所だから、いて欲しい」

ダリウスの声は、いつもと違う・・
自信なさげに、リセには聞こえた。

「この鍵は・・ある意味・・
俺の信頼の証(あかし)と考えてくれればいい」

鍵を握りしめるリセの両手を、
ダリウスの手が、包み込んだ。

ダリウスは・・・

運命か宿命かわからないが、
とにかく二人の糸を引っ張って、たぐりよせたのだ。

それに対して・・何をどう答えればいいのだろう。

リセから出た言葉は・・・
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