七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ

魔女と妊娠

食堂は広く、10人ほどが向き合う形で座れる、長いテーブルが中央にある。

テーブルのところどころに、ろうそくの灯る燭台とテーブル花が飾られ、
主人が在宅しているという特別感を演出していた。


壁に大きな暖炉、風景画が大小取り混ぜて飾ってあり、
豪華なシャンデリアが、虹色の光を乱反射させていた。

リセは食堂の扉の所そばで、立ちどまった。

ダリウスは、一番奥の正面に座っていた。

この館の主人の席だ。

ダリウスの一番近い横に、カトラリーがセッティングされている。

女主人の座るべき席なのだろう・・・
本来は・・・

「ああ、リセ、もう大丈夫なのか・・ここに」

ダリウスはリセに気が付くと、声をかけたが、

「はい・・」
と言って、
リセは指示された場所から、最も遠い席に座った。

それから、テーブルにマスターキーを置いて、ダリウスを見た。

ダリウスは、意外そうな顔で、眉間にしわを寄せている。

「その・・きちんとお話しをするべきだと思います」

リセはダリウスを見てから、鍵に視線を落とした。

「この場所の管理をするために、
私はここにいる・・ということですが・・」

「確かにそういう意味でもある・・が・・」

ダリウスは、リセの言葉の意味がわからず、いら立っているように見える。

「それだけなら・・別にいいのですが・・」

リセはもうダリウスを見ず、目の前の鍵だけを見ていた。

「それ以外に・・その・・寝室ですることが・・」
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