突然ですが、アイドル双子が急接近!
突然ですが、アイドル双子が急接近!
「よーし!」
真新しい制服の袖を通した両手で私は、パン、と頬を叩いた。
今日から私、稲葉 果歩も高校生!
高校名は、翠ヶ原高校といって、中学の頃の猛勉強の末、合格できた第一希望の公立の高校なの。
「果歩、支度できたの?」
ドアの向こう側で、お母さんの声がした。
「もうできたよー!」
「だったら、はやく来なさい。そろそろ出ないと遅れるわよ」
「はーい!」
私は、スタスタと階段を降りてローファーに足を入れた。
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