突然ですが、アイドル双子が急接近!
「でも、どっちもって訳にはいかないよ。アイドル双子は入ってる部活も違うから、両方のファンクラブに入るのは無理があるかなぁ」
「両方に入ってる人はいないんですか!? うーん、どうしよう!」
「そうねぇ、両方のファンクラブに入ってる人は、見たことないなぁー」
確かに、双子だからといって、ずっと一緒にいるとは限らないからね。
それに、タイプも全然違うもん。
智也先輩みたいに爽やかで明るい人が好きという人もいれば、楓也先輩みたいにクールでちょっぴり冷たい人がタイプという人だっている。
そりゃあ、2人用のファンクラブを作るのは難しそうだよね。
「向日葵先輩はどうなんですか?」
「あたしは、2人に対して別に興味はないからなぁ。別にファンクラブに入りたいとは思ってないねー」
そうなんだ。
まあ、そりゃあ全員が好きになるとは限らないから、納得はできる。
「って、そういえばずっと言ってなかったけど、果歩はどうなの? 果歩は、どっちのファンクラブに入るの?」
「ええっ!? 私!?」
いきなり言われてもっ!
というか、若菜はなぜ私がどっちかのファンクラブに入ることを前提として聞いてくるの!?
「コラァ、そこの女子達! もう学校に用事がないんだったら、さっさと帰りなさい!」
男の先生が、ファンクラブの人に対して叫び、彼女たちは急いで走り去っていった。