突然ですが、アイドル双子が急接近!
入学式が終わり、私達は若菜と一緒に帰ろうとしていた時だった。
「若菜ちゃーん!」
「向日葵先輩!」
明るく染めた髪の毛を、ポニーテールにした人が若菜の名前を呼んだ。
そういえば、あの人……確か、高校でも何度か見たことがあるし、若菜ともよく話していた。
それに、向日葵先輩という名前だってよく聞いていた。
私の顔を見て、その先輩も気がついたみたい。
「ああ、若菜ちゃんと仲の良かった、確かー……」
「稲葉……稲葉 果歩です!」
「そうそう、果歩ちゃん! こうして高校で会うことができて嬉しいよ。改めて、あたしの名前は、三井 向日葵。よろしくね!」
向日葵先輩は、中学時代は若菜と同じ部活に入っていたのだ。
中学の頃は、わたしは家庭科部、若菜はバトミントン部だったので、向日葵先輩との接点はあまりなかった。
それに、若菜とは帰る時間も異なっていたから、少しだけ寂しかったなぁ。
「キャーッ!」