天才外科医に娶られてママになりましたが、溺愛生活継続中です
2人に褒められて、なんだか照れ臭い。

「いただきます!」と、両手を合わせた瑠愛は、さっそくハムたまごサンドに手を伸ばす。


「おいしいー!」


片手をぷにぷにした頬に添えながら、瑠愛が言う。こういう可愛らしい仕草も保育園で教えてもらったのだろうか。

1月産まれの瑠愛は周りの子に比べて身体も小さく、あまり言葉も達者ではなかったけれど、保育園に通い出してからは一気に成長した。

最近では色々な言葉を頭で考えて組み合わせ、自分の意思を伝えてくるようになった。それでもまだ言葉足らずな場面が垣間見えるのがまた可愛い。


「大澤先生、今日も当番?」
「うん。今日は救急当番だから、ため息つきながら出勤して行ったよ」

「あはは。大澤先生らしいね」


そう言った真理子は、大きな口を開けてきんぴらごぼうサンドにかぶりつく。

「んんーっ! これ、美味しい」と、目を輝かせた真理子は、あっという間にサンドイッチを食べ終えた。

続いてエビアボカドサンドに手を伸ばした彼女は、これもまたすぐに完食してしまった。妊娠してからの真理子は、前に比べて食欲が増したようだ。


「あ、いけない。あんまり食べすぎたら、また先生に注意される」

「妊娠中くらいいいでしょ」
「ダメよ。産んでからが大変じゃない」
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