天才外科医に娶られてママになりましたが、溺愛生活継続中です
さすがに今の言葉には腹が立ち、少し強い口調で否定する。

私たちの結婚は、そんなんじゃない。10年以上もお互い想い続けていたのにも関わらず離ればなれになり、再会して、やっと結ばれたのだ。

翔くんも私も結婚に焦っていたわけでもないし、子どもの頃からお互いのことを知っていたからこそ、すぐに彼からのプロポーズを受け入れることができた。

なにも知らないクセに、自分の勝手な考えを口にするのは間違ってる。


「若いから好かれるとか、そういう考えはやめて」
「は? 前に私言いましたよねぇ。男はみんな、若い子が好きなんですよ」


ダメだ。やっぱり相道さんとは、会話が成り立たない。なにをどうやったら、そんな考え方になるのだろうか。

そりゃあね、若い子が好きな男性もいるでしょうよ。でも、少なくとも翔くんは年齢だけで相手を選んでいない。


「ほら、言い返せないでしょぉ?」
「あのね……」


あぁ、もう。
会話が成り立たなくて、なんだかめまいが……。


「あ、れ……?」
「大澤さん!?」


突然視界が回り初めて、その場にしゃがみ込んでしまった。まだ外来に残っていた草壁さんがすぐさま駆け寄ってきてくれ、私の身体を支えてくれる。


「……大丈夫です。ちょっとめまいが」
「回転性めまい症かな? ベッドで少し休みな?」
< 36 / 51 >

この作品をシェア

pagetop