天才外科医に娶られてママになりましたが、溺愛生活継続中です
真理子の言葉が胸にグサリと刺さり、サンドイッチに伸ばした手を引っ込めた。

私も、瑠愛を産んでから体重が減らない。翔くんは『気にしない』と言ってくれているけれど、そろそろ本気でダイエットを考えなければ。


「ねぇ、ママ。すべりだいいきたい」


考え事をしていると、瑠愛が私の腕を引っ張る。どうやら食事が終わり、再び遊びに行きたい様子だ。


「ごちそうさました?」
「あっ! ごちそうさまでしたっ」


慌てて両手を合わせて適当に食事後のあいさつを済ませた瑠愛は、靴を履いて一目散に滑り台の方へと向かって行った。

体力底なしの瑠愛に、ついて行くのが大変だ。


「るーちゃん、元気ね」
「本当に。もうついて行けない……」

「あは! ママ頑張って」


真理子に応援されながら瑠愛の後を追いかけてしばらく滑り台で遊んでいると、途中で目を擦り始めた。

そろそろ瑠愛も電池切れのようだ。


「瑠愛、そろそろ帰ろうか」
「えぇー……やだぁ」

「ダメよ。今日はパパも帰って来るよ」


嫌がる瑠愛をなんとか説得して後片付けを済ませると、車に荷物を乗せてから瑠愛を後部座席のチャイルドシートに乗せた。

エンジンをかけて車を発進させると、10分後には夢の中に入ってしまった瑠愛。


「るーちゃん、寝ちゃったね」
「一瞬で寝たよね。子どもって本当に自由」
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