天才外科医に娶られてママになりましたが、溺愛生活継続中です
帰宅途中に夕食の材料を購入して、マンションへと向かう。瑠愛を保育園に迎えに行く頃にはめまいも落ち着いていて、帰宅後はいつも通り夕食の支度を始めた。

今日は大澤家ではお馴染み、豚の角煮。結婚した頃に購入した圧力鍋はもはや私の相棒みたいなもので、大活躍していた。

角煮の材料を圧力鍋に入れてスイッチを押すと、洗濯物を取り込む。


「るーちゃんが、たたむ!」
「うん。お願いね」


最近の瑠愛は洗濯物を畳むのが気に入ったようで、帰宅後のルーティンになってきている。

もちろんまだ完璧に畳めるわけではなく、私が手直しをすることもあるけれど、楽しんで手伝ってくれているので嬉しい。

頼もしいお姉ちゃんになりそうだ。


結局その日、翔くんが帰宅したのは22時過ぎ。もちろん瑠愛は熟睡していて、まずは翔くんだけに妊娠報告することになった。


「体調良くないのに早く帰れなくてごめん。瑠愛のこと、大丈夫だった?」


帰宅するなり私のことを抱きしめた翔くんは、同時に体調のことも気にかけてくれる。

でも、妊娠が理由で体調が悪くなったと伝えたら、一体どんな反応をするだろうか。


「私は大丈夫。瑠愛も手伝ってくれるし」
「洗濯物?」

「あはは、そうだよ」


「やっぱりな」と得意げな表情を見せた翔くんは、私の唇にキスを落とした。
< 42 / 51 >

この作品をシェア

pagetop