天才外科医に娶られてママになりましたが、溺愛生活継続中です
ため息混じりにそう呟くと「可愛いけどね」と、真理子が笑った。

でも、それは真理子に賛同。どんなにイタズラをして怒らないといけないことがあっても、寝顔を見たりすると「可愛い」と思うし、瑠愛を産んでよかったと思う。

まだ大変なことの方が多いけれど、大好きな人との間に産まれた子は、こんなにも愛おしいということを知ることができた。


「真理子も楽しみだね」
「不安しかないよ。真衣、色々教えてね」

「もちろん。私でよければだけど」


そんな他愛無い話をしていると、真理子の住むマンションに到着。「また明日から頑張ろうね」と手を振って真理子と別れると、自分たちの住むマンションへと車を走らせる。

瑠愛はまだ後部座席のチャイルドシートで爆睡中。その間に洗濯物を片付けて、夕飯の下ごしらえに取り掛かろう。

今日は翔くんも一緒だ。疲れて帰って来るはずだから、疲労回復に効果的な食事にしよう。そんなことを考えながらマンションへと向かい、翔くんの帰りを待った。


* * *

「おはようございます」
「あ、おはよう真衣ちゃん。早速でごめんなんだけど、薬局から点滴受け取って来て欲しいの」

「はい。すぐ行きます」


翌朝私が外科外来へと入ると、看護師の草壁さんに用事を頼まれた。
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