遠くに行ってしまった幼なじみが副社長となって私を溺愛してくる
第7話 雪くんの事情と私
「言ったじゃないか。ずっと昔から早智のことが好きなんだって」
「……そこまでは……聞いてない、と思う」
ずっと、とか。昔から、とか。再会したばかりだから、どれくらい昔なのかは分からないけれど、ここは……聞き流しておこう。
本題に入る前に、語られそうな勢いが雪くんから見て取れたからだ。
そう、まるで大型犬が、大好きな飼い主さんに向かって構って構って、とはしゃいでいる姿と重なる。
「なら今、聞いたってことで」
ニカッと笑う雪くんを見て、こんな感じだったかな、と一瞬、思ってしまった。いや、今は副社長になったのだから、昔とは違うのは当たり前だ。
もしかしたら、こっちの雪くんの方が本当の姿なのかもしれない。ちょっとオドオドした気弱な少年はもういないのだ。
そういえば、再会した時にそんな話をしたっけ。
『今度は僕がって』
まさか、ね。
「……そこまでは……聞いてない、と思う」
ずっと、とか。昔から、とか。再会したばかりだから、どれくらい昔なのかは分からないけれど、ここは……聞き流しておこう。
本題に入る前に、語られそうな勢いが雪くんから見て取れたからだ。
そう、まるで大型犬が、大好きな飼い主さんに向かって構って構って、とはしゃいでいる姿と重なる。
「なら今、聞いたってことで」
ニカッと笑う雪くんを見て、こんな感じだったかな、と一瞬、思ってしまった。いや、今は副社長になったのだから、昔とは違うのは当たり前だ。
もしかしたら、こっちの雪くんの方が本当の姿なのかもしれない。ちょっとオドオドした気弱な少年はもういないのだ。
そういえば、再会した時にそんな話をしたっけ。
『今度は僕がって』
まさか、ね。