お試しデートは必須科目〜しなけりゃ卒業できません!〜
第五章 心境の変化
次の活動日は工藤くんのオープンキャンパスにつき添うことになっていた。
「樋口、何をそんなにソワソワ落ち着かないんだ?」
キャンパスを歩きながら、キョロキョロと周りの様子を気にする私に工藤くんが声をかける。
「だって、未来のお医者様の卵がいっぱいな訳でしょ?私、なんだか場違いで気おくれしちゃって…」
「何言ってんの。卵ならビビる必要ないでしょ」
「いや、卵って言っても1パック250円とかじゃないよ?金の卵だもん」
「高級な赤玉とか?それでも1パック400円くらいじゃない?」
「いや、もうちょっと高いのもあるよ…って、だから違うの!その卵じゃないから」
あはは!と工藤くんはおかしそうに笑う。
もう…、と呆れ気味になった私は、ハタと思い出した。
「あの、工藤くん」
「ん?なに」
「あのね、志望校のことなんだけど」
「うん」
「私、もっとしっかり考える。指定校推薦は一旦頭の中から外して、自分が本当に学びたいこと、将来の仕事も含めてじっくり考えてみる。そして本当に行きたい大学を探して、そこを受験する。指定校推薦がないなら、一般受験で挑戦する」
工藤くんは驚いたように目を見開いてから、嬉しそうな笑顔になる。
「ああ。樋口なら絶対に自分の決めた道を進める。一緒にがんばろう」
「うん!」
私も嬉しくなって笑顔で頷いた。
「樋口、何をそんなにソワソワ落ち着かないんだ?」
キャンパスを歩きながら、キョロキョロと周りの様子を気にする私に工藤くんが声をかける。
「だって、未来のお医者様の卵がいっぱいな訳でしょ?私、なんだか場違いで気おくれしちゃって…」
「何言ってんの。卵ならビビる必要ないでしょ」
「いや、卵って言っても1パック250円とかじゃないよ?金の卵だもん」
「高級な赤玉とか?それでも1パック400円くらいじゃない?」
「いや、もうちょっと高いのもあるよ…って、だから違うの!その卵じゃないから」
あはは!と工藤くんはおかしそうに笑う。
もう…、と呆れ気味になった私は、ハタと思い出した。
「あの、工藤くん」
「ん?なに」
「あのね、志望校のことなんだけど」
「うん」
「私、もっとしっかり考える。指定校推薦は一旦頭の中から外して、自分が本当に学びたいこと、将来の仕事も含めてじっくり考えてみる。そして本当に行きたい大学を探して、そこを受験する。指定校推薦がないなら、一般受験で挑戦する」
工藤くんは驚いたように目を見開いてから、嬉しそうな笑顔になる。
「ああ。樋口なら絶対に自分の決めた道を進める。一緒にがんばろう」
「うん!」
私も嬉しくなって笑顔で頷いた。