神様の恋まじない

「俺も、書く。だから、まりかも書いて」

 そんな亮に、わたしはいま迫られている。

 これは、そういうことなの……?

 落ち着いているように見える亮とは反対に、わたしの心の中は異様なまでの緊張感でいっぱいだった。

 あまりにもまっすぐな目で亮がわたしのことを見てくるから、都合のいい勘違いをしちゃいそうだ。

 ……いや、ないない。

 亮に限って、そんなこと。

 そう、思うのに。

 ……でも、わたしの期待どおりであってほしいと、本当は望んでいた。

 ほんの少しだけ、やっぱり亮もわたしのことを……?なーんて、自信過剰なことを心の中で思う。

 だって、そう考えちゃうのも無理のない話で、百パーセントの確率じゃないけどわかってるんだもん。

 わたしが亮を想うように、亮もわたしを想ってるって……。

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