神様の恋まじない
「突然呼び出されて、なんのことかと思いましたよー!」
「あはは……。ごめんね。なつきから聞いて、どうしても気になっちゃって……」
わたしに人のいい笑顔を浮かべた陽菜ちゃんは、「小学校の頃流行ってましたもんねー」と呟いた。
わたしの学年だけで流行ってるのかと思ってたけど、そうじゃなかったんだ。
じゃあ、このおまじないを知っている人は、思ったよりたくさんいるのかも。
「……おまじないのとおりだった?」
「えー、聞きたいですか?」
じらすように陽菜ちゃんが意地悪く笑う。
後輩にこんなふうに頼むのは気が引けるけど……。
それでも知りたいっていうのが本音だ。
お願いっ!と両手を顔の前で合わせて頼む。
すると、「しょうがないですね~」とその時のことを思い出すかのように、陽菜ちゃんは上を見ながら話し出す。