愛し愛され愛を知る。【完】
「理仁さん、居ないっス……」
「何だと!?」
「悠真の様子は一度見に来たけど、その後すぐに病室に戻ったって……」
「……おい朔、そこのメモは何だ?」
「え? 何だろ……」
「貸せ!」
真彩が座っていた椅子のすぐ横にある小さな棚の上に置かれた小さく折られたメモを全て手に取った朔から理仁が奪い取ると、全て広げ始めた。
「朔、今すぐに動員かけろ! 真彩は、檜垣の元へ向かったはずだ! 急げ!」
「は、はい!」
メモは理仁、朔太郎、翔太郎、悠真それぞれに宛てられた物で、悠真以外にはこれまでの感謝を、悠真には理仁たちの言う事をきちんと聞くことが記されていた。その文面から分かるように真彩は覚悟を決めて惇也の元へ向かった事が想像出来、理仁はすぐに真彩を捜し出す為に組員全てに動員をかける事を指示した。
「真彩……何でこんな事をするんだ……あれ程言っただろうが……」
理仁は拳を握りしめ、まだ痛む身体に鞭打ってベッドから降りると、掛けてあるスーツに着替え始めた。
「何だと!?」
「悠真の様子は一度見に来たけど、その後すぐに病室に戻ったって……」
「……おい朔、そこのメモは何だ?」
「え? 何だろ……」
「貸せ!」
真彩が座っていた椅子のすぐ横にある小さな棚の上に置かれた小さく折られたメモを全て手に取った朔から理仁が奪い取ると、全て広げ始めた。
「朔、今すぐに動員かけろ! 真彩は、檜垣の元へ向かったはずだ! 急げ!」
「は、はい!」
メモは理仁、朔太郎、翔太郎、悠真それぞれに宛てられた物で、悠真以外にはこれまでの感謝を、悠真には理仁たちの言う事をきちんと聞くことが記されていた。その文面から分かるように真彩は覚悟を決めて惇也の元へ向かった事が想像出来、理仁はすぐに真彩を捜し出す為に組員全てに動員をかける事を指示した。
「真彩……何でこんな事をするんだ……あれ程言っただろうが……」
理仁は拳を握りしめ、まだ痛む身体に鞭打ってベッドから降りると、掛けてあるスーツに着替え始めた。