愛し愛され愛を知る。【完】
「理仁、さん……」
その声とドアが開いた音に少し驚いた表情を浮かべる真彩だけど、理仁が会いに来てくれた事が嬉しかったのか瞳に涙を溜めながら理仁の名前を呼んだ。
「大丈夫なんですか、こんな所に来て……」
「問題無い。それよりも、お前こそ平気なのか!?」
「はい、処置も早かったおかげで危険な状態は脱したようで、後数日で退院して、かかりつけの病院で再度診察してもらうようにと言われました」
「……そうか」
「理仁さんこそ、本当に大丈夫なんですか? 助かったと聞いた時は本当に安心しましたけど、心臓が止まったと聞いた時は目の前が真っ暗になっしまって……私……私っ」
気丈に振る舞っていた真彩だけど、本当はずっと不安で堪らなかった。
理仁が助かった事は聞いていたものの、直接自分の目で確かめるまで気が気でなかった真彩は今ここに理仁が来てくれた事が嬉しくて、感極まって涙を零してしまう。
「真彩、泣くな。もう大丈夫だ。心配掛けて済まなかった」
「うっ、ひっく……理仁さん、私、私……っ、不安で、怖くて……っ、助かって、本当に良かった……っ」
二人が抱き合う中、邪魔してはいけないと朔太郎は音を立てずにその場を離れ、病室を後にした。
その声とドアが開いた音に少し驚いた表情を浮かべる真彩だけど、理仁が会いに来てくれた事が嬉しかったのか瞳に涙を溜めながら理仁の名前を呼んだ。
「大丈夫なんですか、こんな所に来て……」
「問題無い。それよりも、お前こそ平気なのか!?」
「はい、処置も早かったおかげで危険な状態は脱したようで、後数日で退院して、かかりつけの病院で再度診察してもらうようにと言われました」
「……そうか」
「理仁さんこそ、本当に大丈夫なんですか? 助かったと聞いた時は本当に安心しましたけど、心臓が止まったと聞いた時は目の前が真っ暗になっしまって……私……私っ」
気丈に振る舞っていた真彩だけど、本当はずっと不安で堪らなかった。
理仁が助かった事は聞いていたものの、直接自分の目で確かめるまで気が気でなかった真彩は今ここに理仁が来てくれた事が嬉しくて、感極まって涙を零してしまう。
「真彩、泣くな。もう大丈夫だ。心配掛けて済まなかった」
「うっ、ひっく……理仁さん、私、私……っ、不安で、怖くて……っ、助かって、本当に良かった……っ」
二人が抱き合う中、邪魔してはいけないと朔太郎は音を立てずにその場を離れ、病室を後にした。