愛し愛され愛を知る。【完】
 その後、悠真が描いた絵や工作したもの、組員一同からのプレゼントなどを貰った真彩。

「何か、すみません……私ばかり貰ってしまって……」
「気にしないでください、真彩さんには普段からお世話になってますから」
「そうですよ」

 申し訳無さそうに謝る真彩に『気にしないで』と笑顔を浮かべる組員たち。

「ありがとうございます」

 こうして真彩が主役となったパーティーは開始から二時間半程でお開きとなった。


「片付け、後は私がやるから朔太郎くんと翔太郎くんも休んで」

 お風呂と悠真の寝かしつけを終えた真彩が最後まで後片付けをしていた朔太郎と翔太郎の元へやって来て声を掛ける。

「いや、姉さんこそ今日くらい早めに休んでください」
「そうですよ、ここは俺と朔太郎で間に合いますから」
「でも……」

 家事全般が仕事でもあるのに自分の為のパーティーを開いてもらったばかりか、全ての後片付けまで任せる事に気が引けてしまう真彩。

「真彩、もう部屋に戻るところか?」

 そこへ、偶然通りがかった理仁が真彩に声を掛けた。
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