恋とゾンビは侮れない?
第一章
プロローグ
この世にはゾンビ(呪体化した人間)が存在する…。
様々な特殊能力を持ち、ゾンビには自分自身や能力を増殖することが可能でゾンビは増え続けていた…。
そう、「増え続けていた」。およそ500年前…そう、時は室町時代、世界で初めてのゾンビ倒しが現れた。
そのゾンビ倒しは女だった。彼女は影愛といい、異次元の強さを持っていて扱いが不可能とされている金の扇子を使いこなし、可憐に舞うような倒し方をしたらしく、どんなに強いゾンビでも相手にもならなかったという。
それに加えて驚くのはその容姿。透き通るような白髪。一目見たら離れなくなる赤く輝く瞳。日焼けを知らない肌は陶器のごとく白く、細い。まさに…絶世の美女。
人々は彼女を神と崇め、いつの日か伝説の存在になっていた…。そして現在、彼女の血を受け継ぐ一族
「影成家」から彼女の生まれ変わりが誕生しようとしていた…。