蕩ける愛であなたを覆いつくしたい ~最悪の失恋から救ってくれた年下の同僚に甘く翻弄されています~
身体の奥から欲望がとどめなくあふれ出してくるのが、自分でもわかった。
「ねえ……もう」と淫らに腰をうごめかせてしまうわたしにキスの雨を降らせながら、彼も切羽詰まった声を漏らす。
「今すぐ……あげるから」
彼は一度身体を離し、そして、自身に覆いを被せ、一気にわたしを貫き……
想像以上の快楽に、わたしは背をしならせて応えつづけた。
***
嵐のようなひとときが過ぎ去り、彼の胸に寄り添い、髪を撫でられながら、わたしはぼんやりと天井を眺めていた。
「怒ってる?」
一樹は甘やかな、でも少し不安をにじませた声でわたしに話しかけてきた。
「ずるいよね、俺。親切面して、茉衣を家に住まわせて……今日だって酒に酔わせてさ」
わたしは起き上がり、上から彼の顔を覗き込む。
「ううん、ずるいのはわたしのほう。浅野くんの善意につけこんでいたんだから」
彼はくすっと笑う。
「浅野くん?」
「もうわかったでしょう。善意じゃなくて、純然たる下心だって」
「純然たるって……」
いいようもなく幸せだった。
でも同時に、一抹の不安が水に落とされた墨汁の一滴みたいに、わたしの中で急速に広がった。
「ねえ……もう」と淫らに腰をうごめかせてしまうわたしにキスの雨を降らせながら、彼も切羽詰まった声を漏らす。
「今すぐ……あげるから」
彼は一度身体を離し、そして、自身に覆いを被せ、一気にわたしを貫き……
想像以上の快楽に、わたしは背をしならせて応えつづけた。
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嵐のようなひとときが過ぎ去り、彼の胸に寄り添い、髪を撫でられながら、わたしはぼんやりと天井を眺めていた。
「怒ってる?」
一樹は甘やかな、でも少し不安をにじませた声でわたしに話しかけてきた。
「ずるいよね、俺。親切面して、茉衣を家に住まわせて……今日だって酒に酔わせてさ」
わたしは起き上がり、上から彼の顔を覗き込む。
「ううん、ずるいのはわたしのほう。浅野くんの善意につけこんでいたんだから」
彼はくすっと笑う。
「浅野くん?」
「もうわかったでしょう。善意じゃなくて、純然たる下心だって」
「純然たるって……」
いいようもなく幸せだった。
でも同時に、一抹の不安が水に落とされた墨汁の一滴みたいに、わたしの中で急速に広がった。