デス・ドール
「僕は千夏を1人にしておくほうが危険だし、心配だな」
健太がメガネをお仕上げて言う。

綾もその隣でうんうんと頷いている。
私を置いて帰ることなんて簡単にできるはずなのに、みんは一緒にいてくれようとしている。

それが嬉しくて涙が出そうだった。
「私1人でも撃退できるから、大丈夫だよ」

バッグの中からスプレーを取り出して見せる。
スプレーの中身はまだまだ十分入っている。

「それでも確実に仕留められるわけじゃねぇだろ」
健太がケースに入ったバッド見せて言った。

「スプレーでひるませて、後ろからバッドで攻撃するっていうものありかな」
健太はさっそく攻撃方法を思案しているみたいだ。

「それいいな。今度あいつが現れたら今の方法で――」
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