デス・ドール
先生がいてくれればすべて解決するのに!
私も先生に追いすがる。

けれど先生は何事もなかったことに安心したのか「それじゃ、気をつけて帰れよ」
と、校舎へ戻っていってしまった。

「先生と一緒だったから出てこなかったんじゃなくて、僕たち以外に人がいたから出てこなかったのかもしれない。それなら無理に先生に頼む必要はなさそうだな」

考えていた健太がそう言った。
「私達以外に誰かが一緒にいれば、それでいいってこと?」

綾が聞き返すと、健太は「おそらくは」と、頷いた。
それなら学校に残っている友達を誘って一緒にグラウンドへ出てくればいいだけだ!

「よし、とにかくこれで問題解決だな! バッドの出番はなかったのが残念だけどなぁ」
竜二は手持ちぶさたにバッドを振り回している。
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