デス・ドール
「で、でももう少しくらい……」
「ダメよ、お腹が空いてきたら屋台でなにか買うことになるんだから」

「そんなワガママ言わないから。ね? もう少しだけ」
お願いする私の手首を掴んで強引に歩き出すお母さん。

歩く度に昨日怪我した右足が痛む私は踏ん張りがきかずにされるがままだ。
ずるずると引きずられるようにして駐車場へと向かうしかなかった。

「さ、帰ろう」
車にのせられた私はすぐに他の3人にメッセージを送った。

そしてお兄さんに会えたことと、その会話の内容を伝えたのだった。

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